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大腸内視鏡検査前後の食事と飲み物について【専門医が徹底解説】

初めての大腸内視鏡検査で、食事や飲み物をどうしたらいいのか不安な方も多いと思います。

クリニックで大腸内視鏡検査の説明の際にも、

検査前後の食事と飲み物に関するご質問を多くいただきます。

この記事では、「大腸内視鏡検査前後の食事や飲み物はどうしたらいいの?」という疑問を解決していきます。

この記事の内容

  • 大腸内視鏡検査前後の食事制限の目的
  • 検査の精度が変わる【きれいな大腸】【きたない大腸】
  • 検査の食事のながれ
  • 検査2日前の食事と飲み物
  • 検査前日の食事と飲み物
  • 検査当日の食事と飲み物
  • 検査当日の下剤の種類
  • 検査後の食事と飲み物
  • 検査日の決め方のポイント
  • 当院での検査前の準備の実際

この記事の信頼性

この記事を書いた私の名前は「金澤 周(かなざわ あまね)」です。

埼玉県草加市にある、草加西口大腸肛門クリニックの院長です。

大腸内視鏡検査は胃内視鏡検査(胃カメラ)と異なり、検査前の準備が少し大変ですし費用もかかります。

せっかくあなたの貴重な時間と費用を使ってい検査を受けていただく以上は、しっかりと準備をして大腸の中をきれいにして、精度の高い検査と治療を受けていただきたいと考えています。

先日私も大腸内視鏡検査を受けました!

先日私も大腸内視鏡検査を受けて、その場で大腸ポリープの切除をしてもらいました。

一見わかりにくいポリープでしたが、担当医師が見つけ切除してくれました。

医師の病気を発見する目・丁寧に検査をする姿勢はもちろん重要です。

しかし、事前の準備が悪く大腸の中に便が残っていて汚い状態だと、

どんなに腕のいい医師が検査をしてもポリープを見つけることはできません。

私自身も大腸ポリープの切除を受けていて、事前の準備をしっかりとして精度の高い観察・治療を受けるメリットを感じている1人です。

「大腸内視鏡前は食事制限とかが大変そうで受ける気にならない…」と思っているあなた!

これを読めば、大腸内視鏡検査の準備のイメージができて安心して検査を受けることができます!

『あなたとあなたの大切な人の健康と未来を守るために」

それでは始めていきましょう!

目次

大腸内視鏡検査前後の食事制限の目的

大腸内視鏡検査前の食事制限の目的は、『大腸をきれいにして精度の高い検査を目指す』ことです。

そして検査後の食事制限については『ポリープ切除などの処置を受けたかどうか』がポイントとなります。

ポリープ切除後などの処置の後は『出血』という合併症があります。

この『出血という合併症のリスクを減らす』ことが、検査後の食事制限の目的です。

 一方でポリープ切除などの処置がなかった場合には飲食物の制限はありません。

大腸内視鏡検査の精度が変わる?きれいな大腸ときたない大腸

検査前には、2つの大事な準備があります。

  • 食事と飲み物の制限
  • 大腸内視鏡検査専用の下剤の内服

この2つの準備をしっかりとすることで、精度の高い検査に必要な『きれいな大腸』を目指しましょう!

『きれいな大腸』の内視鏡写真

まずは『きれいな大腸』の実際の大腸内視鏡画像を見てください。

便のかすや食物の残りなどがなく腸の血管が良く見えます。

この状態であれば、ポリープなどがあっても見逃すことなく発見できます。

『きたない大腸』の内視鏡写真

次に検査前の準備がうまくいかなかった『きたない大腸』を見てみましょう。

腸のなかに便のカスが残っています。

このような腸では、大きな病気は見逃さないかもしれませんが、小さな病気やポリープは発見できない可能性があります。

それではせっかく検査のために費やした時間と費用が無駄になってしまいます。

見つけやすいポリープと見つけにくいポリープ

このような『見つけにくいポリープ』を発見するためには『きれいな大腸』が必要です。

これから『きれいな大腸』になるための、検査前の食べ物と飲み物のポイントについて詳しく解説していきます。

大腸内視鏡検査食事のながれについて

最初に大腸内視鏡検査の食事についておおまかに説明します。

検査2日前は『腸にのこりにくい、消化のいい食事』をしてください。

検査前日は、クリニックからお渡しする『専用の検査食』を食べてください。

検査食を導入していない病院の場合は、検査2日前と同様の食事でOKです。

検査当日は検査が終わるまで食事はできませんが、水分摂取は可能です。

検査後は、ポリープ切除などの処置があった場合には飲食物の制限があります。

おおまかなながれは以上です。

なんとなくイメージできましたか?

ここからは、検査2日前から検査後の食事まで詳しく説明していきます。

大腸内視鏡検査2日前の食事と飲み物について

大腸内視鏡検査前の食事と飲み物のポイントは、『腸に残りにくい、消化のいいものを食べてください』です!

皆さんも子供の頃にお腹の調子が悪い時など、「おなかにやさしい消化のいいものを食べましょうね」と言われたことはあるのではないでしょうか?

腸に残りにくい、消化のいいもの

では、『腸に残りにくい、消化のいいもの』ってなんでしょう?

「ぱっと思い浮かばない…」という方へ、

『消化のいいもの』を一覧にしてみました。

風邪をひいて体調が悪く食欲がないから、おかゆやうどんを食べたり、スポーツドリンクを飲んだり、プリンやゼリーやバナナやすりおろしたリンゴを食べたりした経験はありませんか?

『腸にのこりにくい、消化のいい食事』は、体調の悪ときに食べる体に負担の少ない食事のイメージです。

「これじゃ食欲がでないよ…」

と思う方もいらっしゃると思います。

検査前だけの我慢なので少しだけ頑張ってみてください。

腸に残りやすく、消化の悪いもの

次に、『腸に残りやすく、消化の悪いもの』についてお話しします。

腸に残りやすく消化の悪いものは、『繊維を多く含む食べ物』、『種のある食べ物』、『脂肪分の多い食べ物』です。

『腸にのこりにくい、消化のいいもの』と比べると美味しそうに感じると思います。

『腸に残りやすく、消化の悪いもの』は、普段私たちが美味しいと思って食べている食事や、健康にいいと思って食べている食事のイメージです。

ここからは、消化の悪い食材が腸に残っている実際の写真を見ていきます。

腸に残りやすいく、消化の悪いもの【果物の種】

これはキウイの種です。

種を含む果物(スイカ、キウイ、イチゴなど)やゴマは種が内視鏡の吸引装置に詰まります。

場合によっては一度内視鏡を抜いて、つまりを取った後、再度内視鏡を入れ直す必要もあり検査時間延長の原因となります。

腸に残りやすい、消化の悪いもの【食物繊維の多い野菜】

これはおそらく野菜のカスです。

食物繊維の多い野菜は消化し切れずこのように残ってしまいます。

腸に残りやすい、消化の悪いもの【食物繊維の多い野菜2】

この大きなかたまりも、消化し切れなかった食物繊維の多い野菜です。

これだけ大きさがあると、隠れている部分は観察不十分になります。

また、かたまりをどかすのに時間がかかってしまします。

腸に残りやすい、消化の悪いもの【きのこ類】

きのこ類は消化されない野菜の代表です!

写真のように原型のまま残っていることも多いです。

腸に残りやすい、消化の悪いもの【いろいろなもの】

上の写真は、これといったものの形はないのですが、

数日まえからの消化の悪いものが消化し切れず残っています。

このような状況だと、洗浄しながらの観察となり、観察不十分や検査時間延長の原因となります。

実際の写真はいかがでしたでしょうか?

これらの『きたない大腸』は、

  • 観察不十分による病気の見落とし
  • 検査時間延長

の原因となり、

検査を受けるあなたや、検査をする私たちのお互にとってメリットはありません。

もう一度『きれいな大腸』を見てください。

目指すのはこのような『きれいな大腸』です!

大腸内視鏡検査前日の食事と飲み物について

検査前日になりました!

検査前日の食事について不安な方は多いのではないでしょうか?

クリニックでも検査前日の食事については多くの質問をいただきます。

「わざわざ『腸にのこりにくい、消化のいい食事』をするのは大変だな…」

「日中は仕事で忙しいから食事の内容まで考えられないよ…」

「忙しくて昼食が食べられるかわからない…」

いろいろな不安があると思います。

『腸に残りにくい食事』のレシピを考えるのは正直大変です。

日頃忙しく仕事や家事をしている方にとっては、

『腸に残りにくい食事』を考えること自体がストレスになり、

「食事のことを考えるのが面倒くさいから検査を受けるのをやめようかな?」

などと思ってしまう可能性もあります。

検査前の食事が不安やストレスとなり、結果的に検査を受けないのはデメリットが大きすぎます。

でもご安心ください!

検査前の食事に対する不安を解消するために、

『腸に残りにくい成分』からできている大腸内視鏡検査前日の『専用検査食』があります。

大腸内視鏡検査前日の『専用検査食』

【専用検査食】(kewpie HPより引用)

写真は当院で採用している検査食です。

『専用の検査食』は各社が美味しく食べられる工夫をしているため、

食事としてのクオリティも高いものがあります。

私自身も検査の前日には、患者さんにお渡ししているのと同じ『専用の検査食』を食べています。

当クリニックでは各社の検査食をスタッフで試食をして、一番美味しい検査食を選んでいます。

上の写真のように検査食はレトルトパウチに入っています。

レンジが湯せんで温めるのですが、

そのままでもおいしく召し上がれますので、職場や出先でレンジなどがなくてもも大丈夫です!

当院でお渡ししている検査食は1日約700kcalのため、少し物足りない方もいらっしゃると思います。

その際には、検査2日前の食事で出てきた『腸に残りにくい、消化のいい食事』を追加で食べても大丈夫です。

だだし、追加で食べる量が多いと腸に残ってしまうため少なめにしてください。

また、いろいろな理由で「検査食を食べられない」という方は、

『腸に残りにくい、消化のいい食事』をしていただければ大丈夫です。

大腸内視鏡検査前日の飲み物について

大腸内視鏡検査前日の飲み物については、水、お茶、スポーツドリンクなどの、『さらさらした飲み物』を飲んでください。

コーヒーや紅茶などもOKです。

牛乳などの乳製品は脂肪分が多く消化が悪いのでやめましょう。

アルコールもやめた方が無難です。

検査当日は約2リットルの下剤を飲み少なからず脱水になります。

検査前日にアルコールを飲んでいると、検査当日の脱水が悪化する可能性があります。

検査前日のアルコールについて知りたい方は以下の記事をご覧ください。

大腸内視鏡検査前日のアルコールはOK?【専門医が徹底解説】

大腸内視鏡検査前日の食事と飲み物のポイント

検査前日の食事と飲み物のポイントになります。

検査前の飲食物の制限は検査の精度に大きく影響しますので、

食べたいもの、飲みたいものを1日だけ我慢してみてください。

大腸内視鏡検査当日(検査前)の食事と飲み物について

いよいよ大腸内視鏡検査の当日となりました!

「検査前の下剤がしっかり飲めるかな…」

「検査で病気が見つかったりしないかな…」

初めての検査の方はもちろんのこと、何回も検査を受けているベテランの方も検査当日は朝から不安でいっぱいかと思います。

私自身も何回も大腸内視鏡検査を受けていますが、

それでも検査当日は毎回緊張をしています。

検査当日の食事と飲み物のポイントは以下の2点です

  • 検査終了まで食事はできません
  • 脱水予防のために水分(水・お茶・スポーツドリンク)は十分とってください

検査当日は検査前の下剤を飲むことで脱水状態になります。

脱水予防のため、水・お茶・スポーツドリンクなどの『さらさらしたイメージの水分』を十分とってください。

牛乳や野菜ジュースなどの『濃いイメージの水分』はやめましょう。

脱水状態になると尿が出にくくなります。

薄い色の尿がしっかりと出るように水分を十分とってください。

この2点をまもっていただき、あとは病院の指示通りに『検査前日の下剤』を飲んでください。

大腸内視鏡検査当日の下剤について

検査当日の下剤の水分量は約2リットル

クリニックで大腸内視鏡検査の説明をする際に、

検査当日の下剤についての多くのご質問をいただきます。

「どれくらいの量の下剤を飲むのでしょうか?」

「何時間前から飲むのでしょうか?」

「下剤の味はどんな感じですか?」

「以前に飲んだ下剤の味が苦手で最後まで飲めなかったのですが、代わりのものはありますか?」

などいろいろです。

大腸内視鏡検査前に下剤を飲む目的は、

『きれいな大腸』にして、内視鏡の精度を上げて、しっかりとした検査を受けていただくためです。

下剤の種類にもよりますが、水分量としては約2リットルです。

検査当日の下剤の種類について

2023年現在、各製薬会社から7種類の下剤が販売されています。

残念ながら、全ての方にご満足いただける下剤はありません!

各病院もそれぞれのメリットデメリットを考えて、下剤のご案内をしているのが現状です。

自分にあった下剤を選ぶことも、快適に大腸内視鏡検査を受けていただくためのポイントの1つです。

以下に7種類の下剤のポイントを簡単にまとめてみました。

病院で案内された下剤が、自分には合わないかもと感じた方は、

他の下剤について病院スタッフに相談してみてください。

大腸内視鏡検査後の食事と飲み物について

「前日は飲めなかったからビールが飲みたいなぁ」

これは、先日私が大腸内視鏡検査前に下剤を飲みながら思っていたことです。

私に限らず大腸内視鏡検査を受ける方の多くは、

検査前には検査への不安と共に、前日からの食事制限による空腹感のため、

検査後の食事に対する想像がふくらんでいます。

検査後の食事制限は処置の有無によって変わってきます!

アルコールや刺激物は、腸の血流を良くすることで処置後出血のリスクとなります。

これからは、『処置なし』、『生検』、『ポリープ切除』の場合についてそれぞれみていきます。

検査の際に処置がなかった場合

検査の際に大腸ポリープ切除などの処置がなかった場合は、検査後の食事制限はありません。

しかし、いきなりたくさん食べるとお腹が痛くなることもあるので、最初は控えめにしてください。

検査の際に生検(組織検査)をした場合

大腸内視鏡検査で炎症や腫瘍があった場合に、

写真のような生検鉗子(せいけんかんし)という器具を使って、

生検という組織検査をする場合があります。

生検は少量ですが出血します。

通常出血はすぐ止まりますが、傷ついた組織からの再出血を避けるため、

生検の場合は、検査当日のアルコールや刺激物は禁止です。

検査の際に大腸ポリープ切除をした場合

検査の際に大腸ポリープの切除を受けた場合は、

出血という合併症のリスクを減らすために、検査後の飲食物の制限があります。

なぜでしょうか?

大腸ポリープを切除する際には、ポリープに入っていく血管も一緒に切除します。

ポリープを切除した直後は上の図のように、

切除した血管の切り口が一時的なかさぶたや、クリップという器具で止血されている状態です。

このかさぶたやクリップが外れることにより出血します。

原因は主に以下の2つです。

  • 血の流れがよくなるため
  • 便が通ることによる物理的な刺激

これらを防ぎ、出血のリスクを下げるために、

ポリープ切除後は、ある程度の食事制限が必要となります。

大腸ポリープ切除後の制限【飲食物】

アルコールや刺激物(辛い飲食物のイメージ)は血の流れがよくなることで、

腸に残りやすい食事は便となりポリープ切除部分を通ることで、

かさぶたやクリップが外れて出血します。

大腸ポリープ切除後の制限【運動】

また、図にはありませんが、

過度の運動も血圧を上げて血の流れが良くなり、

出血のリスクがふえるため、ポリープ切除後は運動制限も必要となります。

日頃からジムに通ったりなどスポーツをしている方は、

ポリープ切除後2〜7日間は運動をお休みいただきます。

※大腸内視鏡検査後の運動について知りたい方は以下の記事をご覧ください。

大腸内視鏡検査翌日の運動はOK?【専門医が徹底解説】

大腸ポリープ切除後の制限【仕事】

ポリープ切除後の仕事の制限は基本的にはありません。

しかし、日頃から体を動かす仕事の方の場合は、

ポリープ切除後2〜3日は普段より少しだけ仕事量をセーブできると安心です。

【大腸ポリープ切除後出血】の確率

大腸ポリープを切除した場合の切除後出血のリスクは、

1.1-1.4% と報告されています(文献1, 2)。

でも、「出血の確率はすごく低いから自分は大丈夫」と思わないでください!

ポリープ切除後に出血をした場合は病院を受診して、

場合によっては再度内視鏡検査をして止血処置をする必要があり、

貴重な時間を費やすと共に体にも負担がかかってしまい大変です!

大腸ポリープ切除後2〜3日は要注意!

大腸ポリープ切除後に出血が多いのは、切除後3日と言われていますが、

検査当日と翌日の2日間の生活は特に気をつけてください。

そして、検査から数日間は飲み会や食事会の予定は入れないようにしてください。

ポリープを切除した場合の出血のリスクは、切除した方法やポリープの大きさや個数によって変わります。

ポリープ切除後の飲食物の制限や日数については、

検査後の担当医からの説明をよく聞いてその指示に従ってください。

大腸ポリープ切除後の食事内容のポイント

大腸ポリープ切除後の食事と飲み物の内容についてもよく質問を受けます。

ポイントは、検査後の食事は『腸に負担のかからないもの』を食べてくださいです。

『腸に負担のかからないもの』≒『腸にのこりにくい消化のいいもの』で、検査前の食事と同じイメージです。

私が検査後の方にご案内している消化の良い食事は『うどんやおかゆ』などです。

ただ、実際のところ1週間もうどんやおかゆを食べ続けるのはつらいので、

前述の「大腸内視鏡検査前(2日前)の食事と飲み物について」で出てきた、

『腸に残りにくい、消化のいいもの』を食べてください。

大腸内視鏡検査日の決め方のポイント

大腸内視鏡検査の食事や飲み物について、だいぶお分かりいただけたと思います。

これまでのお話をまとめて、大腸内視鏡検査はいつに計画したらいいかについてお答えします。

大腸内視鏡検査日の決め方のポイント7つ!

「前日の食事制限もあるからは休みの方がいいですか?」

「検査後は翌日から普通に生活できますか?」

「ちょうど生理期間とかぶってしまいそうなのですが大丈夫でしょうか?」

クリニックで大腸内視鏡検査の予約を取る際にも、

検査の日程についていろいろとご質問をいただきます。

大腸内視鏡検査日の決め方のポイントは以下の7つです。

検査前日は、飲食物の制限はありますが仕事を休む必要はありません。

検査当日は、約2リットルの下剤を飲むのと、検査の際に鎮静剤や鎮痛剤を使う可能性があるので1日お休みが取れるのが望ましいです。

何回も検査を受けて慣れてくると、仕事をしながら約2リットルの下剤を飲みトイレに通う方もいらっしゃいます。

このため、必ずしも1日仕事を休まないといけないわけではありません。

大腸ポリープ切除などの処置をした場合は、飲食物の制限がつく場合があります。

検査当日と翌日は飲み会や食事会の予定は入れない方が無難です。

検査翌日は日頃の仕事や家事などの通常の日常生活を送って大丈夫です。

日頃から体をよく動かす仕事の方は、ポリープ切除をした場合に出血のリスクを下げるため、

検査翌日の仕事量は少しでもセーブできると安心です。

女性の方へ【検査当日が生理の場合】

女性の場合、生理期間中でも大腸内視鏡検査は可能です。

しかし、日頃から腹痛や頭痛などの生理痛が強い場合には、

大腸内視鏡検査で少なからず体に負担がかかりますので、検査日をずらしていただくのをお勧めします。

病院によっては午前中や検査を土日に検査を行なっているところもあります。

ご自身の生活スタイルに合った施設で検査をうけていただくことも重要です。

草加西口大腸肛門クリニックでの大腸内視鏡検査前の準備

最後に、私が勤務している草加西口大腸肛門クリニックでの大腸内視鏡検査前の準備について簡単にお話しします。

当クリニックでは精度の高い内視鏡検査を受けていただけるように、

『きれいな大腸』を目指して、検査2日前から下剤の内服をしていただいています。

当クリニックでは、多くの方が飲みやすいように、スポーツドリンク味の下剤『マグコロール』を採用しています。

マグコロールが苦手な方は他の下剤の処方も可能です。

他の下剤をご希望の方は遠慮せず、スタッフまでお伝えください。

まとめ

ここまで記事を読んでいただきましてありがとうございました。

皆様の貴重な時間と費用を使って大腸内視鏡検査を受けていただく以上は、

しっかりと準備をして大腸の中をきれいにして、精度の高い検査と治療を受けていただきたいと考えています。

『きれいな大腸』でないと見つけることのできない病気があります!

皆様にしっかりと準備をしていただいあとは、私たちが一生懸命に検査をさせていただきます。

そして、ポリープ切除などの処置を受けた場合には、

出血という合併症のリスクを減らすため、少しだけ食べたいもの飲みたいものを我慢してください。

この記事が皆様の大腸内視鏡検査を受けていただく際の不安の軽減に少しでもお役に立てれば幸いです。

『あなたとあなたの大切な人の健康と未来を守るために』

草加西口大腸肛門クリニック 院長 金澤 周(かなざわ あまね)

草加西口大腸肛門クリニックのHPはこちら▶︎▶︎▶︎https://soka-ok2.jp

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この記事を書いた人

大腸肛門科医
【経歴】弘前大学医学部卒業▶︎横浜市立大学研修医▶︎神奈川県立がんセンター・大腸外科▶︎社会保険中央総合病院・大腸肛門病センター▶︎2018年から草加西口大腸肛門クリニック院長
●診療理念『あなたとあなたの大切な人の健康と未来を守るために』
●大腸とおしりの悩みを解決します!

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